グヤーシュ風超気まぐれスープ。
去年行ったハンガリーの中央市場で、パプリカのスープ(グヤーシュ)のキットを買ってきた。
年が明けて作ってみようという気になりキットを開けてみると、「パプリカの粉」と「謎の緑色の袋」と「謎のチューブ」が入っていた。日本語レシピ付でパプリカの粉のことは分かるのだが、謎の袋と謎のチューブについての記述がまったくない。パッケージの文言はハンガリー語だし、ネットで調べてもさっぱり分からない。とりあえずレシピに沿って作れるところまで作り、謎のものは適当なタイミングで適当な量を勘で投入することに。
レシピをざっと読み通してみて、材料の中に味になるもの(出汁スープみたいな?)が登場しないことに気付いたが、とりあえずどんどん野菜を煮込んでいく。
謎袋には、山椒に似た色と質感の粉が入っていた。舐めてみると辛からず甘からず旨からず。香辛料だということ以上の情報が舌からも得られない。ちょっとぐらいじゃあまり風味が変わった気がしなかったから、あれ?もうちょい?ってどんどん追加していき、たぶんおたま一杯分ぐらい投入した。
煮込んでいる間にレシピを読み返し、やべ、あの粉ってうっかり読み飛ばした「カラウェー」だったのかも、と思う。分量は5gとある。ググってみると、カラウェーというのは惚れ薬に用いられるとも。この粉が惚れ薬だったとして、おたま一杯分も摂取してしまって大丈夫だろうか? そういえば、ソファに転がっている旦那が心なしか色っぽく見える気が。そもそも惚れ薬って、私が惚れっぽくなる薬なのか、私が色気を発する薬なのか。
さらにネットで調べてみると、謎袋がクミンだという別意見も。これがあれか? オシャレ料理のレシピに時々出てきては面倒なので無視していた、見かけるたびに「待つわ(あみん)」が脳内ヘビロテした、これがあのクミンなのか?
このコラムを書いている現在も、カラウェーかクミンかはたまた全然別の粉なのか、また惚れ薬は誰が誰に惚れるのか、何一つ判明していない。
謎チューブの中身は真っ赤だった。何だか分からないまま、悪ふざけたおっさんの絵に警戒しつつ3cmほど投入した。
ここで味見をしたところ、まったく味がしない。スープ入ってないからだ。
在庫の都合と私の一存で味の素の固形コンソメを投入してみることにした。ハンガリー料理の味のキモとなる出汁スープが、メイドインジャパンのコンソメで良いのか、ハンガリー感が薄れることを危惧しつつ味見をしてみたらこれがとても美味しい。さすが味の素。チューブニンニクやトマトも入れてみたら、ブダペストで食べた記憶のグヤーシュにじわじわとにじり寄ってきた。

後になって気付いたのだが、謎チューブには「グヤーシュクリーム」と書かれているように見える。これがグヤーシュの味のモトになるべきもの(出汁スープ)だったのかも。これは3cmと言わず30cmぐらいブチューーーッと煉り入れるべきだったのかもしれない。(自信なし)
後日、この記事を書くにあたってハンガリーで同じキットを買った人のブログをいくつか発見したが、皆、味がないといって固形コンソメ入れていた。割とオーソドックスな対処法だったらしい。
私の気まぐれにゆだねられたグヤーシュっぽいスープは、とても美味しかったです。
同じようにこのキットを買い、「グヤーシュ」「謎の粉」「味がしない」等でこのブログに辿り着かれた方、自信を持って固形コンソメを入れるといいです。
あと、謎の粉もおたま一杯摂取したけど、誰にも迫ったり迫られたりしてないです。今のとこ。




